会社・プロダクト紹介
まず、荒川様のご所属とミッションについてお教えいただけますでしょうか?
株式会社アイディスでマーケティング部の部長を務めております、荒川です。私たちマーケティング部は、アイディスがサービスしている『ラストクラウディア』や『Critter Crew』といったプロダクトの宣伝を担っています。
ミッションは、弊社で開発したプロダクトを、一人でも多くのユーザー様にお届けすることです。その手法は多岐にわたり、Web広告の運用といったものから、SNSキャンペーンの企画・運営、SNSを通じたユーザー様とのコミュニケーション、さらには公式生放送の企画・配信といったことも実施しています。

マーケティング部として、特に重要視しているKPIは何になりますか?
KPIは比較的ベーシックで、新規で始めてくださるユーザー様の数(Install数)、一度お休みされていたユーザー様が戻ってきてくださる復帰数(Comeback)、そして現在遊んでくださっているユーザー様の数(Daily Active User、MAU、HAUなど)、このあたりを特に重要視しています。
運営チームとはKPIの棲み分けをされているのでしょうか?
私たちの規模の会社だからこそかもしれませんが、私はマーケティングだから流入だけ、運営だからゲーム内施策だけ、というようにKPIを分断する考え方はあまり好きではありません。もちろん、運営チームはイベントの参加率やログインボーナスの取得率といった、インゲームの指標を中心に見ていますが、最終的なゴールである売上やベーシックなユーザー様の動向(※上段に記載のあるInstall数、Comeback、DAU、MAU、HAUなど)については、部署を横断して一緒に見ていくというスタンスを大切にしています。
導入背景
ThinkingEngine導入以前は、マーケティングデータの分析においてどのような課題がありましたか?
最大の課題は、見たいデータが複数のツールに散らばっており、それらを繋ぎ合わせて分析することが非常に困難だった点です。
例えば、広告の効果測定ツールを使えば、「どの広告媒体から何人のユーザーが流入し、いくら課金したか」というROASを追うことはできます。しかし、マーケターとして本当に知りたいのはその先、「そのユーザーは、ゲーム内で"何に"課金したのか?」「課金に至るまでに"どのような"行動をしたのか?」といった、より深いインゲームのデータです。
これまでは、広告データとインゲームのデータを繋ぐ仕組みがなかったため、エンジニアに依頼して手動でIDを突合し、無理やりデータを繋いで見ていました。しかし、この方法ではエンジニアの工数がかかる上に、ヒューマンエラーも発生します。データが出てくるまでに膨大な時間がかかり、結局「データを見て満足」してしまい、次のアクションに繋がらないというケースが頻発していました。
その状態が続くと、どのような機会損失があったとお考えですか?
私たちは開発会社ということもあり、職人気質なクリエイターが多い文化です。彼らのひらめきや感覚は非常に鋭く、それがヒットコンテンツを生む原動力にもなっています。しかし、その一方で、施策の優先順位が「誰が言うか」で決まってしまう側面もありました。
データという客観的な根拠がないため、プロデューサーの意見か、総監督の意見か、といった役職の力関係で意思決定が左右されがちだったのです。それでは本当にユーザーのためになる施策を見過ごしてしまう可能性があります。データに基づいて「なぜこの施策を今やるべきなのか」を誰もがフラットに議論できる環境が必要だと感じていました。
選定理由・決め手
数あるツールの中からThinkingEngineを選んだ理由は何だったのでしょうか?
一言で言うと「すごく頭のいいピボットツール」だと感じたからです。デモを触らせていただいた時に、非エンジニアの私でも、見たい項目をフィルターで選び、セグメントを切るだけで、瞬時に欲しいデータが引き出せることに感動しました。
これまで様々なBIツールを触ってきましたが、ThinkingEngineのUIは特に直感的で、データ分析に慣れていない人でも使いやすそうだと感じました。


マーケターの視点で、ThinkingEngineの最も魅力的な点はどこでしたか?
やはり、これまで分断されていた広告の流入データと、ゲーム内の行動データを一気通貫で分析できる点です。
「Google広告経由でインストールしたユーザーが、どのガチャを回すために課金したのか」といった分析が、管理画面の操作だけで簡単に行える。これは、私たちマーケターが求めていたことではないでしょうか。手動でのデータ突合にかかっていた膨大な工数と時間を削減し、分析から施策立案までのサイクルを劇的に速くできると確信しました。
『Critter Crew』での活用を経て、『ラストクラウディア』にも展開された理由を教えてください。
『Critter Crew』は新規タイトルだったので、比較的スムーズに導入・活用が進みました。特に、グローバルに展開する上で、国ごとにKPIを定点観測できるダッシュボード機能は非常に役立ちました。
その活用経験から、このツールの汎用性の高さを実感し、『ラストクラウディア』のような既存の長期運営タイトルでも必ず活かせると考えました。社内としても、分析ツールを一元化したいという方針があり、実績のあったThinkingEngineに白羽の矢が立ちました。
活用方法(ユースケース別)
マーケターとして、ThinkingEngineをどのように活用されていますか?具体的なユースケースがあれば教えてください。
少しマニアックな例ですが、「ユニット(キャラクター)使用率」という指標をよく見ています。6.5年も運営していると、ユニットの性能はどんどん複雑化していきます。どのユニットが実際にユーザー様によく使われているのかをデータで把握することは、プロモーション戦略を立てる上で非常に重要です。
例えば、使用率の高いユニットの傾向を分析するとユーザーのラストクラウディアに求めるニーズが見えてきます。
それを元に公式生放送でお伝えする内容を調整したり、優先順位を変更したり、広告バナーで使用するキャラクターを選定したり、といった形で活用しています。
その分析によって、プロモーションの仕方に変化はありましたか?
大きく変わりました。以前は、SNSなどで一部のユーザー様からいただく定性的なコメントなどに判断が左右されがちでした。例えば、特定の投稿に対しても「課金を煽っている」という意見を頂いたとします。それがたった1件のコメントだとして、、プロモーションに及び腰になってしまいます。
しかしThinkingEngineでデータを見ると、たとえ一部で否定的な意見があったとしても、実際には多くのユーザー様がその商品を求めている、という事実が定量的にわかります。データという裏付けができたことで、「これはニーズがあるのだから、自信を持ってお伝えしよう」と、情報発信の判断がしやすくなりました。もちろん、伝え方には細心の注意を払いますが、データがあることにより行動しやすくなっているのは事実です。
ThinkingEngineの導入で、部門間の連携は変わりましたか?
はい、共通言語ができたと感じています。例えば、初期のキャラクターを使用した広告が広告効果が高いとします。そうなると、広告配信は初期ユニットのデザインが多く回ります。しかし実際ゲーム内では、環境が変わっていて、最新のキャラクターが人気であったとします。この認識のズレが、現ユーザー様に「この運営は今のゲームをわかっていない」という不信感を与えてしまうことがありますし、今の人気のキャラクターで広告運用をPDCAを回すことでより高い広告効果をもたらす可能性があります。
この部分をThinkingEngineを使えば、マーケターも運営チームも「今、どのキャラクターが人気なのか」という部分を定量的に知ることができます。この共通認識をもって、「じゃあ、この人気キャラクターを使ってプロモーションしよう」というように、ゲーム内と一貫性のある施策が打てるようになりました。
導入プロセスと成果
既存タイトルである『ラストクラウディア』への導入はスムーズに進みましたか?
正直に言うと、既存の広告の効果測定ツールとのKPIの数値を合わせる点ではかなり時間がかかりました。長年そのツールの数値を基準に事業を運営してきたため、ツール移行によって数値が大きく変わることは避けたかったのです。
このすり合わせの過程で、ThinkingEngineにBot判定のロジックなど、私たちが当初知らなかった機能がたくさんあることがわかりました。もし導入の初期段階で、そうした機能について我々がもっと習熟していれば、あるいはシンキングデータ社から活用事例としてご提案いただけていれば、よりスムーズに進んだかもしれない、という点は反省点としてあります。
導入によって、マーケティング活動にどのような成果がありましたか?
まだ道半ばではありますが、定性的な成果は非常に大きいです。先ほどお話ししたように、データに基づいた意思決定ができるようになったことで、施策の精度が上がりましたし、何より部門間のコミュニケーションが円滑になりました。
今後は、ThinkingEngine上で広告費用とゲーム内の課金情報を完全に突合させ、正確なROASを計測することで、広告運用の最適化をさらに進めていきたいと考えています。これが実現すれば、ThinkingEngine一つでマーケティングのPDCAが完結する状態になるでしょう。

サポート・評価
ThinkingEngineのサポート体制についての評価をお聞かせください。
良かった点は、担当者の皆さんのレスポンスが非常に速く、かつツールへの理解度が深いことです。問い合わせに対して、一次回答が的確ですぐに返ってくるのは、本当に助かっています。
改善してほしい点を挙げるとすれば、他社の活用事例や「よくある質問(FAQ)」のようなナレッジを、もっと体系的に共有していただけると嬉しいです。ゲーム業界のマーケターがやりたいこと、つまずくポイントはある程度共通していると思うので、「こういう時はこうすれば解決できますよ」といったベストプラクティスを事前に知ることができれば、さらに活用の幅が広がると思います。
今後の展望
今後、ThinkingEngineをどのように活用していきたいですか?
私の究極的な目標は、ThinkingEngineを一部の専門家だけのツールではなく、「これまで数字を見なかった人が、当たり前に数字を見るようになる」ためのツールとして、社内に普及させていくことです。
何か判断に迷った時、「ちょっとデータを見てみよう」という文化を根付かせたい。ThinkingEngineの直感的な操作性があれば、それは十分に可能だと感じています。プランナーやデザイナー、もっと言えば管理部門の人間でさえも、自分たちの仕事がプロダクトにどう影響しているのかをデータで見て、次のアクションを考える。そんな組織になるための起爆剤として、ThinkingEngineを活用していきたいです。
最後に、ThinkingEngineの導入を検討している方に向けてメッセージをお願いします。
ThinkingEngineは、エンジニアではないビジネスサイドの人間にとっても、非常に使いやすいツールです。まるで"頭のいいピボットツール"のように、自分の見たいデータを直感的に引き出すことができます。
そして、サポート体制も迅速で丁寧なので、導入でつまずく心配も少ないと思います。これまで見えなかったデータが見えるようになり、施策の根拠が明確になる。データに基づいた意思決定で事業を成長させたいと考えているすべての企業におすすめできるツールです。





